トルシャード・ジンファンデルTruchard Zinfandel

トルシャード・ヴィンヤーズ
Truchard Vineyards

【ワイナリー紹介】
トルシャード・ヴィンヤーズは、ナパ・バレーの冷涼なカーネロス地区にある小さな家族経営のワイナリーです。オーナーのトニー&ジョー・アン・トルシャード夫妻はカーネロスの独特のテロワールに愛情と努力を惜しみなく注ぎ、一からのスタートで素晴らしい畑を作り上げたパイオニアです。その後47年以上もの間、超一流ワイナリーに上質なブドウを提供し続けています。
1989年には自社ワイナリーを築き、自社ブドウのみを使用したワイン造りをスタートさせました。
一方、今でも生産量の約70%は、誰もが知るナパの有名ワイナリー(※後述)に販売しています。残り30%の最良のブドウから造られるトルシャード・ワインは、“本物の上質さ”を知っている舌の肥えた顧客によってすぐ完売になってしまいます。

≪トルシャード・ワインの特性≫
カーネロスの特徴は、他のナパの産地よりも涼しいこと。そしてバラエティ豊かな土壌。
冷涼な気候とパッチワークのような複雑な土壌が生み出すデリケートなワインは、フレッシュで軽やか、しかし豊富な果実味としっかりとした構成と酸味を備え、フランス(ブルゴーニュ)とカリフォルニアのワインの中間といったところです。
とりわけ繊細な風味、きれいな酸味、優美なバランスを持つトルシャードのワインは、ブルゴーニュ、ボルドー、ローヌ等フランスの銘醸ワインを彷彿とさせます。

≪ラベルデザイン≫
ブドウ畑の丘の連なりが、畑から採取した多様な土壌サンプルをもとに彩色されています。背景の雲は、カーネロス地区に涼しさをもたらす冷たい霧を表しています。


≪トルシャードがブドウを販売する著名ワイナリー≫
Frog’s Leap、Far Niente、Nickel&Nickel、Shafer、Starmont Winery、Merryvale Winery
Robert Mondavi、Honig Winery 等
Frog’s Leap=シャルドネ(100%)、メルロー、ジンファンデル、Robert Mondavi=ナパAVAシリーズ、Nickel&Nickel=シングル・ヴィンヤード(栽培者トルシャードの名を明記)、
入手困難なカルト・ワインCarter Cellars(VT2013年ト・カロンでPP100獲得)の顧客向けのシングル・ヴィンヤード・メルロー(VT2001年～2010年。栽培者トルシャードの名を明記)
(※実はカーネロスはメルローの隠れた銘譲地としても知られ、クロ・デュ・バルやシェイファーもメルローの畑を所有している。)

1973年以来、トルシャードは162haまで所有地を拡張し、そのうち113haにブドウが植えられています。現在はシャルドネ、ルーサンヌ、ピノ・ノワール、シラー、ジンファンデル、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、テンプラニーリョ、マルベック、プティ・ヴェルドといったブドウを栽培し、ナパ・バレーでも屈指のバラエティを誇るワイナリーの一つに数えられています。

2017年以降、白ワインのみディアムコルク採用。(ディアム10)
※ディアムコルクはブショネが99%ないと言われ、ディアム1～30くらいまであり、数字がおおまかな消費目安になっています。(ディアム10=10年後くらいまでに飲むのが良い。)世界中で多く採用されている高品質コルクです。

【認証】
NAPA GREEN/ナパ・グリーン認証
ブドウ栽培団体、ワイン生産者団体、環境団体、ナパ郡当局等、20以上の組織が運営する、環境保護認証プログラム。トルシャードは「WINERY」、「LAND」両方のカテゴリーで認証されている数少ない優良生産者です。

セールスコピー

作り手: ナパ・バレーでも最も冷涼な地区カーネロスにある小さな家族経営のワイナリー。
原産地: カーネロス
ブランド・コンセプト:
家族経営ならではの丁寧なワイン造りで、素晴らしいテロワールを表現。
ワイン・コンセプト:
100%自社畑産のブドウを使用。
※カーネロス産ジンファンデル100%のワインをつくっているのはトルシャードだけです!
「ジンファンデルは好みではないがトルシャードのジンファンデルは特別!」とはトルシャード・ファンの弁。トルシャードのジンファンデルは典型的なカリフォルニア・ジンファンデルと比べると、突出してバランスに優れています。(シラーも同様。)

栽培・醸造

【ヴィンテージ:2020】
2020年は非常に面白い年でした。通常通り迎えた芽吹きでしたが、寒く降雨の少なかった冬と安定しない天気が続いた春の影響を受けて、実付きは平均よりもやや悪くなりました。夏の気候は平年通りで、ブドウはスムーズに熟しました。しかしコロナのパンデミックと山火事のダブルパンチを受け、収穫のタイミングを図るのは非常に困難でした。
このような厳しい状況にも関わらず、2020VTのワインは、風味に満ちがっしりとした厚みのある卓越した味わいとなりました。
【ジンファンデル】
ジンファンデルの畑はおよそ1.6haほどしかありません。四分の一が北側の“ハイランズ”という名の畑、残り四分の三は南端に位置しています。火山岩や火山灰から成る急峻な丘陵畑で、多孔性の土壌と涼しいカーネロスの気候が結びつき、ユニークな果実味とスパイスの風味を帯びた、個性的で際立って濃厚なジンファンデルを産みだしています。
標高:約90m
土壌:火山性土壌
仕立て: トレリス(垣根仕立て) およそ1.5m×2m
化学肥料、除草剤使用。殺虫剤は使用しない。
収穫量: 4トン
収穫: 2020年10月1～5日 手摘み
醸造責任者:Mr. Sal DeIanni
【醸造】
早朝に手摘みで収穫したブドウは全て優しく除梗、破砕。パスツール・レッドという培養酵母を投入し発酵。ポンピング1日2回、発酵温度は最高31.1℃。14日間の浸漬後、圧搾し、タンクで24時間静置。フレンチオーク(80%)、アメリカンオーク(20%)で10ヶ月間熟成。新樽率35%。一度だけ澱引きし、2021年8月に瓶詰め。
リリース:2022年3月1日
生産量: 250ケース
【分析】
残糖度:2.9g/L、pH 3.72、 残SO2 39mg/L

テイスティングコメント

ルビー色に輝く濃い紫色、しっかりとした構成、あふれんばかりの芳香が特徴。ベリー、チェリー、カシスのエキゾチックなアロマにシダー、タバコ、ミントのニュアンスが漂います。完熟プラム、クランベリー、バニラの甘く濃厚なジャムのような風味。まろやかなタンニンとしっかりとした酸味が、スパイシーでレッドフルーツの風味にあふれた長い余韻へとつながっていきます。
飲み頃: 今すぐ～15年後くらいまで。

相性の良い料理

ピッツア、バーガーなどカジュアル・フードからバーベキューなどスパイシーで野趣あふれる肉料理と。